赤外線レーザー溶着(一括照射方式)の原理
赤外線レーザーを用いた溶着では、レーザー光を透過する樹脂 (光透過性樹脂) とレーザー光を吸収する樹脂 (光吸収性樹脂-吸収材を塗布する場合もある) の溶着を基本とします。照射されたレーザー光は光透過性樹脂を透過した後、光吸収性樹脂との境界面において発熱・溶融を起こし、加圧力を制御することで溶着を行います。ブランソンの赤外線レーザー溶着機の大きな特徴は、従来のスキャン方式 (走査式) と異なり、一括照射方式を採用し全ての溶着ラインに同時にレーザー光を照射する点です。この一括照射方式によりレーザー溶着機としては世界で初めて沈み込み制御 (溶け量制御) を可能にしました。赤外線レーザー溶着機は、ブランソンが提唱するクリーン溶着技術 (=Clean Joining Technologies) 製品の 1 つであり、粉塵・バリを発生させないクリーンな溶着に加え、短い溶着サイクル、更には成形品に生じるソリ・ヒケに対しても安定した溶着を実現することができます。


溶着する製品を治具にセットした状態(上記画像の製品はテールレンズ)

加圧を加えながら全ての溶着ラインにレーザー光を同時に照射